平等主義の思想は、個人個人はそれぞれ違うという前提があって成り立つ。ところが違ってはいかんという画一主義に走るから問題が起きる。人間にあまり等質性を要求しすぎて同じキャリア、メンタリティー、能力水準を持つ人間がいいとする。それがいまの人事制度、ひいては社会制度を窮屈にしている。(木田宏、国立教育研究所所長)