いかに有為有能な人材であっても、一つの仕事に打ち込んで、それを大成せぬ間に他の仕事に目を移したり、途中で放り出したまま他へ転ずるというようなことでは、精力の分散となって自然無駄も多く、ついにその初めの一事をだにしがたいことになるのである。 【本多静六、ほんだ・せいろく。江戸時代末期生まれ、明治大正昭和にかけて活躍した日本の林学博士、造園家、資産家。鶴ケ城公園、大宮公園、日比谷公園、大坂住吉公園、奈良公園、門司公園、尾道公園などをはじめとする数多くの公園設計に携わり日本の公園の父と言われる人物。倹約と投資で財をなし、学問と慈善事業を行った。著書「私の財産告白」はいまでも広く読まれている蓄財書】
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